
はじめまして、さなえです。
働くことが難しい人への就労支援の仕事をしながら、心理カウンセラーとして活動しています。
心理カウンセラーとして活動を始めたきっかけは、私自身が「アダルトチルドレン」だったからです。
アダルトチルドレンとは、「親との関わりの中で何かしらのトラウマを抱えた成人」を意味します。
この言葉通り、親の影響を受けて生きづらくなっていた私。
でも、生きづらさの原因が親にあるとは思っておらず、自分がアダルトチルドレンだなんて考えてもいませんでした。
そんな私が、なぜアダルトチルドレンだと気づいたか。
その過程や、このサイトを開設したきっかけをお話します。
いい子の仮面をかぶる日々
不動産社長の父、専業主婦の母、3つ離れた兄との4人家族。
父は仕事が忙しく、家にいないことも多かったです。
しかし両親の仲は良く、「大きくなったらパパとママみたいになりたい!」そう思う理想的な夫婦でした。
幼少期の私は、木登りやサッカーで遊ぶのが好きなおてんば娘。
兄と公園で一緒に遊び、泥だらけになって帰ることもよくありました。
「またいっぱい遊んできたのね!」
泥だらけになっても笑って迎えてくれる母が大好きでした。
しかし小学校高学年に上がるにつれ、だんだん厳しくなりました。
テストの時は母の前で勉強です。
「そんなんじゃ失敗するよ。」
少しでもウトウトすると、このように冷たく言われていました。
テストで100点を取ったり学年代表の討論をしたりと頑張っていましたが、一向に褒めてはもらえません。
「そうなのね。じゃあ次の試験に向けて頑張らなきゃね!」
「なんでそんなのもできないの?」
常に、より良くするための言葉や否定的な言葉しかもらえず、寂しさと悔しさがたまっていきました。
- 門限を過ぎたら外に閉め出される
- SNSや化粧などの禁止事項が多い
- 様々な習い事をさせられる
「社長の娘として恥ずかしくないように。お父さんに恥をかかせちゃだめよ!」
母の言動は、私を常に窮屈にしていました。
私の好奇心よりも社長令嬢という肩書が大切な両親。
社長令嬢らしい人になるように厳しく育てられ、友達付き合いやスケジュールも全て管理されていました。
社長ってそんなに偉い?
私のことよりお父さん中心?
ていうか、社長令嬢らしさって何?
そう疑問に思うこともありましたが、仕事を頑張っている父のことは尊敬していたし母のことも大好きなので、黙って従う・・・フリをしていました(笑)
従っているように見せて、隠れて化粧やSNSをしたり彼氏を作ったりしていたんです。
親の友人や会食でお行儀よくしていると、とても褒められました。
やった!こうしてると褒めてもらえるんだ!
褒めてもらえるのが嬉しくて、両親の前でいい子にしていることが私にとって大切になりました。
さすが社長の娘さん。真面目でいい子だね!
そう言われると得意気になっていましたが、嫌いな褒め言葉でもありました。
親の前ではいい子の仮面をかぶり、裏では”親の禁止”を破る私。
うまくやっている。これが親にとっても私にとっても平和。
そう思っていましたが、嘘をついている罪悪感は拭えないし、潜在的に親の反応や意見が私の思考の軸になっていました。
お父さんが気に入りそうな選択をしなきゃ。
このスカートを買ってお母さんに変て言われたら嫌だな。
「〜しなければ」「〜すべき」の思考が強かった当時の私。
しかしその頃は何の違和感もありませんでした。
親の考えに沿っている方が安心。
その気持ちが強かったし、親の言動が正解という感覚すらあったからです。
”対等”が難しかった、人付き合い
このような両親から育った私は、周りの目や反応を気にしてばかり。
嫌われたくない。悪く思われるのが怖い。
自分の言動後の空気や相手の反応に敏感で、相手によって自分を変えることが多かったです。
それなのに、ずるいことや常識から外れている人を許せない私は、クラスメイトをよく注意していました。
「さなえは厳しいね・・・。」
引いた目でそう言われて、すごくショックだったのを覚えています。
もっと優しく言えばよかった。
私のどこが悪かった?
あんなふうに言った私は最低だ。
帰り道や寝る前は私の中で大反省会が始まります。これが、すっごく疲れるんです。
やらなきゃいいのに、自分が悪いと思い込んでやってしまう。
自分の言動に後悔し自分を責め、どう思われたか不安で眠れない夜もありました。
涙が溢れて、暗い沼に落ちていくような気分でした。
嫌われるのが怖いのに厳しく接してしまう。
この矛盾と、人と接する難しさに、人付き合いがどんどん怖くなりました。
大反省会をもとに接し方を変えたりもしていたので、どれが本当の自分かもわからない。
本音で話せる友達はほとんどいませんでした。
そしてだんだん、当たり障りのない言動ばかりになっていきました。
このような関わり方しかできなかったため、深い人間関係を構築するのが苦手でした。
歳を重ねるにつれ生きづらさは増していきましたが、原因や解決策がわからず悶々とする日々。
そんな私がアダルトチルドレンだと気づいたのは、私自身が親になった時でした。
両親と同じことを繰り返していた自分
そんな私もいい出会いに恵まれ、夫との間に子供が生まれました。
初めての育児は苦労の連続でした。
子供から向けられる『だいすき!』という言葉を素直に受け止められずに戸惑い、子供の些細な言動を必要以上に怒ってしまうことがよくありました。
そして、子供が寝てから後悔する日々を送っていました。
そんな頃、夫から言われた言葉にハッとしました。
「さなえは子供に厳しすぎるよ。もう少し、肩の力を抜いてもいいんじゃないかな?」
この言葉を聞いて、褒めてくれず、頭ごなしに意見を否定していた両親と自分の姿が重なりました。
「このままでは、子供も自分のような生きづらさを感じるようになるかもしれない。」
その思いから、もともと興味のあった心理学の勉強を始めることにしました。
心理カウンセラーとしての新たなスタート
心理学について本格的に勉強するためにスクールに通い、スクールで利用できるカウンセリングを受けました。
カウンセリングや授業を通して、私は自分がアダルトチルドレンだということを自覚していきました。
私ってアダルトチルドレン・・・?
この考えが頭をよぎっても、認めたくない自分もいました。
このあたりのことは、ブログ内で詳しく述べていこうと思います。
カウセリングを利用し勉強を進めることで、アダルトチルドレンの症状は改善に向けて進んでいます。
そして2019年に「認定心理カウンセラー」という資格を取得し、心理カウンセラーとして活動を始めました。
勉強していく中で、私と同じように、アダルトチルドレンだと気付かず生きづらさを抱えている人が多いことを知りました。
- 原因がわからず悶々と生きづらさを抱えている
- アダルトチルドレンを自覚しているが、どうしたらいいか悩んでいる
- 親との関係に疑問がある
- 自分らしい生き方ができるようになりたい
このような方の力になれたらと思い、心理カウンセラーの資格が取れた今、アダルトチルドレンについてお伝えするこのブログを開設しました。
調べたことや学んだことを、わかりやすく等身大で伝えていきたいと思います。
私もアダルトチルドレン克服に向けてまだまだ勉強途中です。
そのような新米カウンセラーだからこそ伝えられることを大切に、学びを深めながら、皆さんと一緒にアダルトチルドレン克服に向けて歩んでいけたらと思います。
このブログを通して、少しでもあなたらしい生き方が見つかりますように。
さなえ