こんにちは。あづみです。
このページをご覧いただいてありがとうございます。
突然ですが、あなたは「共依存」と聞くとどういうイメージを持ちますか?
共に依存することを連想し、あまりいいイメージを持たない方も多いでしょう。
事実、共依存の関係はとても苦しいものです。
人は誰でも何かに依存する習性がありますが、その依存が度を超えると生きづらさに深く関わってきてしまいます。
今回の記事では、アダルトチルドレンの症状の1つとされている「共依存」について詳しくみていきましょう。
共依存の傾向のセルフチェックや回復までのプロセスもたっぷりお伝えしているので、最後までお付き合いください。
共依存の関係ってどういうもの?
今お伝えしたように、共依存はアダルトチルドレンの症状の1つです。
アダルトチルドレンになりやすい機能不全家族の中で育つと、自分らしく生きられず様々なトラウマを抱えます。
そういったトラウマが発生しやすい環境は、共依存を生みやすいんです。
共依存の関係は、依存症者と共依存症者の2つのタイプから成り立ちます。
1つずつご説明しますね。
共依存の関係①:依存症者
1つ目のタイプは依存症者です。
機能不全家族の中でも、「肉体的・精神的虐待のある家族」で育った人がなりやすいです。
あなたは依存について、どのくらいの種類を思い浮かびますか?
私がぱっと思いつくのは、アルコール依存や薬物依存などです。
ところが、共依存に当てはまる依存症者の依存対象はもっと幅広く、以下のようなものがあります。
- たばこ
- 買い物
- 拒食・過食
- ゲーム、パチンコ
- ブログ
- 暴力(DV)
- 恋愛
- 買い物
- 習い事
ブログを書いたりさまざまな習い事をしたりするのも依存になるのかと、びっくりする方もいるのではないでしょうか。
もちろん、趣味や息抜きで取り組んでいる人もたくさんいるし、趣味や没頭できるものがあるのは素晴らしいことです。
依存との違いは、没頭することによって心の虚無感を埋めようとしているかどうか。
子どもの頃のトラウマでできた心の虚無感を、物質や行為で埋めるのが依存症者の症状なんです。
彼らは虐待を受けた経験などにより人と関わらなくなり、物質や行為に依存します。
自分を否定されて育った依存症者は心にぽっかりと穴が開いている状態です。
共依存関係②:共依存症者
2つ目のタイプは、共依存症者です。
共依存症者は、「親の期待に応えたり大人の振る舞いをしなければならない家族」で育った人がなりやすいです。
共依存症者の場合は、対人関係で心の虚無感を埋めようとします。
共依存という言葉はもともと、アルコール依存の夫を支える妻を表すためにアメリカで誕生しました。
アルコール依存の夫を支えることに疲弊しつつも、自分のことのように責任を負って存在価値を感じます。
このように共依存症者は、依存症者の世話をすることに依存している状態です。
共依存症者の多くは自分が共依存だと自覚していません。
私も共依存症者でしたが自覚はありませんでした。
私が福祉関係の仕事をしていたころ、頼られることが多くありました。
頼られるのが嬉しくて相手が元気になるようにいろいろな言葉がけや関わりをしますが、いざ元気になってその問題が片付くと途端に寂しくなっていました。
心からの応援・祝福ができない自分に嫌気がさし、何でだろう?といつも自分を責めていました。
でもそれは共依存の症状で、頼りにされている自分に価値を感じている状態だったんです。
必要以上に支えることは、相手を無責任にさせてしまいますよね。
相手のためと思ってやっていることも、結局は相手をコントロールしていることにすぎません。
共依存症者は誰かの世話をすることで価値を感じようとするので、心にコブができているイメージです。
依存症者 + 共依存症者 = 共依存関係
心に穴が開いている依存症者。
世話をすることで存在意義を見つける共依存症者。
この2人はパズルのようにピタッとはまり、共依存関係ができあがります。
依存症者の依存対象は物質や行為なので、1人で埋めることができます。
しかし共依存症者の依存対象は人なので、1人では虚無感を埋められません。
何かに依存している人のそばには、その依存を支えている共依存症者がいるといわれる理由はここにあります。
つまり共依存関係は、共依存症者が依存症者に近づくことでスタートします。
依存症者も、自分の世話や責任を取ってくれる共依存症者の存在はありがたいので離れようとしません。
お互いの需要と供給が一致し、団結しているように見えるこの関係。
しかし根本にあるのは虚無感を埋めることなので、お互いにとって苦しい関係がずっと続いてしまいます。
この共依存関係は、距離が近い親子や夫婦、カップルの間で発生しやすいものです。
共依存の傾向をチェックしよう!
共依存がどのようなものかを知ると、自分は共依存に当てはまるか気になりませんか?
そこで共依存の傾向を調べてみましょう!
以下にある項目にどのくらい当てはまるか、チェックしてみてください。
- 自分を犠牲にして他人の世話や手助けをする
- 他人の行動・状況・考え方・感情・結果を変えようとコントロールする
- ある特定の相手のことで頭がいっぱいで視野が狭い
- 相手の気分を敏感に察して、先へ先へと頭を働かせて心配する
- 問題や危険が起こっている状況や人間関係に巻き込まれやすい
- 「ノー」と言えず何でも引き受けてしまう
- 依存心が強くて一人でやっていく自信がなく、見捨てられ不安を抱く
- 事実や現実から目をそらしたり、否定したりする
- 自分と相手との境界線がはっきりせず、他人の問題にのめり込む
- 自分の身体のメッセージに気づかない、感情が適切に表現できない
- 責任感が強くて、「ほどほど」ができない
- 過去の人間関係の間違いから学ぶことができず、同じ間違いを繰り返す
- 罪の意識が強くて、相手の問題も自分のせいだと思い込む
- 被害を受けても和平を保つために問題を明らかにしない
- 理想や空想、社会のおきてにとらわれる
- 被害者意識が強く、犠牲者だと思い込む
- 自己の確立ができていない
どのくらい当てはまりましたか?
当てはまっているものが多いと、共依存の傾向があります。
反対に、当てはまっていても苦しいと感じないなら共依存にはなりません。
苦しいと感じるかどうかも1つの指標にしてみてください。
共依存症者に起こりやすい5つの障害
共依存症者にふりかかる5つの障害があります。
この5つの障害を乗り越えると、共依存から抜け出しやすくなりますよ。
これらはアダルトチルドレンの課題としても当てはまります。
1.自己愛の障害
自己愛の障害がある人は、自尊心がとても低いです。
そのため自己評価がうまくできません。
他の人と対等な人間なのに自分の方ができていないと感じたり、自分に満足しなかったり。
反対に、事実以上に自分を評価する場合もあります。
テストで100点を取っても、「簡単だから当たり前」と自分を褒めない。
何かされたわけじゃないけど、友達に嫌われていると思う。
こういった例があります。
自己愛の障害がある人は自分の評価を信じられない部分があるので、他の人に評価されることで自尊心を保とうとします。
2.自己保護の障害
自己保護の障害があると、自分と相手との境界設定がうまく作れません。
他者に侵入したり、他者が侵入してくることを許したりする特徴があります。
例えば、子どもが嫌がっているのにピアノの前から離れさせず、懸命に教え込むお母さん。
このお母さんは子どもに自分を投影し、子どもとの境界線が作れていない状態といえます。
また、他者の問題や悩みを自分のことみたいに考えるのも、自己保護の障害の1つです。
そのような人は相手と一緒に落ち込んだり、自分がどうにかしなきゃと相手の問題に責任を持とうとする傾向があります。
3.自己同一化の障害
自己同一化の障害があると、自分にとっての現実を適切に認識することが難しいです。
疲れているのに疲れていることに気づかない。
自分の本心を知ろうとしない。
相手が依存症だと認めない。
このようなものがあります。
相手の問題や世話にばかり気になっている共依存症者は、自己同一化の障害にぶつかりやすいです。
相手にばかり気を取られて自分の問題に気づかず、自分の癒しができない傾向があります。
4.自己ケアの障害
自己ケアの障害があると自分の欲求を適切に伝えることがなかなかできません。
1人だけ仕事が溜まっていても同僚に助けてと言えない。
嫌なのに嫌と言えない。
本当はAと言いたいのにBと言ってしまう。
このような生きづらさがあります。
自分の欲求を伝えられない原因も自尊心の低さからきています。
自分の本音を伝えると悪く思われるんじゃないか?
そういった怖さが、自己ケアの障害につながっているんです。
5.自己表現の障害
自己表現の障害があると、自分の年齢や状況にそった言動が難しいです。
50代なのに20代のような装いをする。
相手によって過度に振る舞いを変える。
このような特徴があります。
振る舞い方や自分の見せ方を相手によって変えるクセがついていると、本当の自分に気づけなくなっていくので注意が必要です。
共依存の関係から回復するには?
共に依存していない理想的な関係は、対等な親密性があることです。
お互いが自律しあい対等な立場で接することができるのが、親密な人間関係といえます。
イメージとしてはこんな感じです。
この親密性の根底には自己肯定感があります。
自己肯定感があると、相手次第で距離をとることや離れた相手を恨むことがありません。
「自分は自分」と考えることで対等な付き合いができるようになるので、どんな人ともうまく付き合えるようになりますよ。
共依存症から回復するためのプロセス
親密な関係を築くために、共依存症回復のプロセスを今からお伝えします。
このプロセスを実行することで、自己肯定感を上げる手助けにもなります。
- 相手に尽くしたいと思ったら、一瞬の間を置く
- 他人は変えられないということを自覚する
- どんどん外に出て援助を受ける
- 何事においても「ゆっくり待つ」ことを学ぶ(焦らない)
- お世話したくなる、極端に頼ってくる人に近寄らない
- どう言いたいのかを意識して、断り方や頼み方の練習をする
- 自分をうんと好きになる
- 自分と相手は考えも感情も違う個別の人間だと自覚する
- 自分の直感(第六感)を信じる
- ほどほどのグレーの考え方を持つ
- 過去の苦い経験を忘れないように記録する
- 過剰な罪の意識は捨てる(その人の責任だとドライに考えることも大切)
- その時の感情を適切に表現する練習をする
- 自分を大切に思ったり、1人の時間を楽しめるようになる
- 日記をつけたりと、自分を客観的に見る力をつける
- 救えない相手を救おうとせず、まずは自分のことをやる習慣を作る
- 自分はどういう人間で何がしたいのかを明確にする
1つずつ丁寧に取り組んでみてください。
17が最後というのは決まっていますが、1~16の順番は自由です。
このプロセスの番号と共依存傾向のチェックリストの各番号は連携しているので、チェックリストの中の気になったものから取り組んでみるのもおすすめですよ。
取り組むうえで肝心なのは、次のステップに進むタイミングです。
ただ行動するのではなく、心から納得して気持ちの部分まで変化してから次に進むようにしてください。
下の図の流れで取り組むと、自分と向き合いやすいですよ。
体験してどういう考えが浮かんだか。
その考えに対してどんな気持ちになるか。
自分の心と対話しながら進めてみてください。
やってみて抵抗がある場合は、なぜ抵抗があるのか・どんな気持ちになっているかを考えてみましょう。
共依存から回復することで親密な関係性を築けるだけでなく、以下のものも得られます。
- 自己肯定感
- 相手の自立を促せる
- 新しい人間関係
- ありのままの自分を信じられる
- 心に余裕がでてくる
抵抗がある人も、焦らずゆっくりとプロセスに向き合ってみてください。
私の回復までの心の動き
困っている人に対して、ちょっとクール過ぎなのでは?
カウンセリングしてもらうならこの人!という評判のある先輩のやり方に最初に感じたのはこれでした。
当時、共依存症者だった私は、友人の悩み事には全力で相手に向き合っていたからです。
共依存症者の私にとって、回復までのプロセスには疑問がありました。
極端に頼ってくる人に近寄らなかったりその人の責任ってドライに考えるのは、相手を突き放しているようで悲しかったです。
人に関心がなくなるようでなんか嫌だな~。
そういう気持ちもありました。
私は、相手の問題を自分のことのように考えて話を聞くことは、むしろ親身でいいことだと思っていました。
だって、相手に寄り添ってる!って感じしません?
でもそれは、相手に寄り添ってる自分に価値を感じていただけだったんですね。
相手に嫌われるのが怖くて、いい子でいようとしていたのもあります。
当時はアダルトチルドレンだった私は、共依存ならではのやり方をしていたのですが、ほどなくして私は行き詰まってしまいました。
私は「相手への関心」を履き違えていたのです。
相手への関心は、相手の気持ちや状況を心から理解することだと思っていました。
しかし、「その人はその人」と理解したうえで接しても相手を突き放すことにはならない。
自分とは違う1人の人間とわかったうえで接する方が相手を受け入れられる。
そのことに気づいたんです。
そして何よりも、思っていたより他人は私を気にしていないと思えるようになったので、「自分は自分」と考えられるようになり楽になりました。
まだ完全には共依存関係から回復できてはいません。
でも少しずつ、いい意味で人への関心がなくなってきています。
あなたも、今苦しいと感じている共依存関係から早く抜け出せますように・・・。
共依存という苦しい関係から卒業しよう!
ここまで、共依存についてお話してきました。
簡単に復習すると、共依存の関係は依存症者と共依存症者から成り立ちます。
対人関係に依存する共依存症者が依存症者に近づいていくため、共依存症者の回復が何よりも大切です。
共依存の傾向があることを自覚し、回復へのプロセスを歩んでいきましょう!
- 自分を犠牲にして他人の世話や手助けをする
- 他人の行動・状況・考え方・感情・結果を変えようとコントロールする
- ある特定の相手のことで頭がいっぱいで視野が狭い
- 相手の気分を敏感に察して、先へ先へと頭を働かせて心配する
- 問題や危険が起こっている状況や人間関係に巻き込まれやすい
- 「ノー」と言えず何でも引き受けてしまう
- 依存心が強くて一人でやっていく自信がなく、見捨てられ不安を抱く
- 事実や現実から目をそらしたり、否定したりする
- 自分と相手との境界線がはっきりせず、他人の問題にのめり込む
- 自分の身体のメッセージに気づかない、感情が適切に表現できない
- 責任感が強くて、「ほどほど」ができない
- 過去の人間関係の間違いから学ぶことができず、同じ間違いを繰り返す
- 罪の意識が強くて、相手の問題も自分のせいだと思い込む
- 被害を受けても和平を保つために問題を明らかにしない
- 理想や空想、社会のおきてにとらわれる
- 被害者意識が強く、犠牲者だと思い込む
- 自己の確立ができていない
- 相手に尽くしたいと思ったら、一瞬の間を置く
- 他人は変えられないということを自覚する
- どんどん外に出て援助を受ける
- 何事においても「ゆっくり待つ」ことを学ぶ(焦らない)
- お世話したくなる、極端に頼ってくる人に近寄らない
- どう言いたいのかを意識して、断り方や頼み方の練習をする
- 自分をうんと好きになる
- 自分と相手は考えも感情も違う個別の人間だと自覚する
- 自分の直感(第六感)を信じる
- ほどほどのグレーの考え方を持つ
- 過去の苦い経験を忘れないように記録する
- 過剰な罪の意識は捨てる(その人の責任だとドライに考えることも大切)
- その時の感情を適切に表現する練習をする
- 自分を大切に思ったり、1人の時間を楽しめるようになる
- 日記をつけたりと、自分を客観的に見る力をつける
- 救えない相手を救おうとせず、まずは自分のことをやる習慣を作る
- 自分はどういう人間で何がしたいのかを明確にする
共依存の関係は居心地がいいように感じても、根本は苦しい関係です。
あなたも共依存の関係から卒業して、自律した付き合いができる日が来ることを願っています。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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今まで親切だと思っていたことが相手をダメにする行為だったりするんだとわかり勉強になりました。
コメントありがとうございます!
共依存関係は起きやすいし、どの行為が共依存にあたるか判断するのが難しい部分もありますよね。
相手の気持ちや考えを尊重したうえでサポートするといいですよ!