こんにちは。あづみです。
このページをご覧いただいてありがとうございます。
前回は機能不全家族の概要や例についてお伝えしました。
読んでいく中で、機能不全家族に当てはまらない家族っているの？と疑問に思った方もいますよね。
機能不全家族は世代を超えて連鎖しやすく、年々増加傾向にあります。
そこで今回は機能不全家族の実態と、連鎖する理由についてお話しします。
負の連鎖を食い止める回復方法もお伝えするので、最後まで読んで頂けると嬉しいです。
機能不全家族は8割に及ぶ！？
機能不全家族は、戦後の日本で8割以上いるといわれています。
これは、アダルトチルドレンを日本に取り入れた1人である、西尾和美さんにより統計された割合です。
この割合は、西尾さんの著書『機能不全家族』で述べられています。
「機能不全家族」という言葉があまり浸透していないので、8割もいることを実感しにくいですよね。
しかし虐待や自殺のニュースが後を絶たない状況をみると、8割くらいいることも想像できます。
外から見ると普通の家族も、当事者からすると違和感があったり生きづらさに繋がっていたりします。
世間体を気にし、保守的になりやすい日本人の性格的に、家族の問題を人に話しにくい傾向もあります。
機能不全家族という言葉に触れることは少ないものの、実は機能不全家族の中で育つ人が多いのが現実です。
機能不全家族が連鎖する理由とは
機能不全家族は、親から子へ世代を渡って連鎖しやすいものです。
この連鎖を、世代間連鎖と呼びます。
なぜ機能不全家族は連鎖しなかなか回復が難しいのでしょうか。
そこには3つの原因があります。
問題に気づきにくい
世代間連鎖が続く大きな理由として、親が問題に気づきにくいことがあります。
子どもを意のままにコントロールしている親は、自分が子どもをコントロールしている意識がありません。
親も機能不全家族の中で育った場合が多いので、問題のある家庭環境でも違和感を感じないことが多いです。
子どもが不登校や引きこもりになった場合も、本人や学校に問題があると思う親御さんは多いそうです。
カウンセリングの１つに家族療法というものがあるように、家族全体で問題を解決していくことが理想です。
問題が解決できず機能不全家族の中で育った人は、アダルトチルドレンになっている可能性があります。
こちらでは、アダルトチルドレンかも？と思った時に取り組んでほしい4つのことをお伝えしています。
機能不全家族で育った人にも共通する部分があるので、参考にしてみて下さいね。
アダルトチルドレンかも?そう感じたら取り組んでほしい4つのこと
親の育て方が軸になる
子育てをするうえで、参考にしやすいのは自分の経験です。
そうなると、自分の親の育て方がモデルになりやすいですよね。
人は子育てをするようになると、親の教育方針や子育てのやり方を無意識のうちに真似るものです。
しかし
子どもの頃は親の育て方に疑いを持たなかった人も、親になって子育てをする中で、育った環境の異常さに気づくことも多いです。
私も子育てをしているときに、子どもにきつく当たったり親の存在が頭から離れなかったりしたことで、何かがおかしいと気づきました。
子どもの頃に理不尽に怒られて嫌だったのに同じように怒ってしまい、その度に幼少期の苦しさと怒った親の顔が浮かんできていました。
親の教育方針や育て方の、良い部分だけを取り入れることを意識する力が必要です。
親から受け継いだものを自分なりに変えていけるようになると、だいぶ楽になりますよ。
詳しくはこちらの記事でお伝えしています。
心のケアの仕方がわからない
毒親の元で育った子どもは、絶対に親のような育て方はしないと心に決めます。
しかしいざ子育てを始めると・・・知らず知らずのうちに親と同じような育て方をしてしまいやすいのです。
これは特に虐待する家庭が当てはまります。
長い間虐待された場合、親から子への振る舞い方の1つとして虐待が体に染みついてしまっているんです。
こういった負の連鎖が続く原因は、自分の心のケアの仕方がわからないこと。
虐待されたときの心の傷が癒されていなかったり、ストレス解消法がわからなかったりすると、イライラが溜まりやすいですよね。
虐待などの負の連鎖を止めるには、自分なりの心のケアの仕方を見つけるといいですよ。
育児中のイライラについては、こちらの記事をチェックしてみてください。
子供に当たるのは母親失格?イライラや焦りを上手に回避する方法
同じ境遇のパートナーを選びやすい
機能不全家族で育った人は、同じような境遇や価値観を持っている人をパートナーに選びやすい傾向があります。
問題のある不安定な家族で育ってきているので、誠実で安定した人だと逆に不安になりやすいんです。
生きづらさはあるけど、不安定の方が私なりに安定している。
そういった感覚になってしまいます。
また、一方的に尽くされたい人と、尽くしたい人が恋愛関係に陥りやすい傾向もあります。
この関係を「共依存関係」といいます。
共依存関係は親子間に多いですが、夫婦間にも発生しやすい関係です。
共依存関係については、こちらの記事詳しくお伝えしています。
共依存の関係から卒業しよう!共依存チェックと回復方法を大公開!
機能不全家族が子どもに及ぼす影響
機能不全家族は、子どもにどのような影響を及ぼすのでしょうか。
チェックしていきましょう。
様々な症状や精神疾患を招く
機能不全家族の中で育つと、精神面に影響が出ます。
大多数の人とは違う行動をするパーソナリティ障害や、うつ病、パニック障害など様々です。
中でも、アダルトチルドレンになる人はとても多いです。
機能不全家族とアダルトチルドレンの関係性については、こちらの記事で詳しくお話ししています。
自分自身を生きられない
機能不全家族の中で育つと、親に嫌われないように、顔色や反応を気にしながら過ごすことが当たり前になります。
私も親の反応や意見を考えたうえでの言動ばかりで、自分の気持ちを後回しにする癖がついていました。
誰のための私なのかわからず、寂しさや苦しさを抱えていました。
私のように、親の存在に縛られて自分自身を生きられないとアダルトチルドレンにもなりやすく、生きづらさを抱えやすいです。
コミュニケーションがうまく取れず、閉鎖的になる
愛情を感じられない家族や歪んだ価値観を押し付ける家族の中で育った子どもは、素を見せることが苦手です。
他の人の言動が理解できない部分もあるので、問題を起こしやすい傾向もあります。
そして大人になるにつれコミュニケーションがうまく取れなくなり、だんだん閉鎖的になります。
働くうえでコミュニケーションに悩んでいる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
会社で孤立してしまう原因とあなた自身が幸せになれる考え方とは?
機能不全家族を回復するには？
ここまで、機能不全家族が連鎖する原因や子どもへの影響をお伝えしました。
機能不全家族が連鎖すると生きづらさを抱える人は増え続けます。
どこかでこの連鎖を食い止めて、機能不全家族から回復することが必要ですよね。
機能不全家族から回復することが、アダルトチルドレン克服への大きな一歩にもなります。
機能不全家族から回復するための方法を今からご紹介します。
機能不全家族であることに気づく
何よりも大切なのが、機能不全家族の中にいることに気づくこと。
私も気づくのが怖かったので、怖いと感じる方の気持ちはよくわかります。
しかし問題に気づかない限り、回復のために動くこともなかなかできません。
親と話すと不快な気持ちになりやすい。
久しぶりに実家や義実家に帰ると疲れる。
このような感情も、自分自身へのサインだったりします。
気づかぬふりをせず、そのサインに耳を傾けることで気づけたりもしますよ。
私は結婚して義父母と同居し始めてから、無力感と慢性疲労に悩まされていました。
当時は、深く考えてもいませんでしたが、今考えると身体からのサインだったんだなと思います。
もっと早くそのサインに気を留めてたら、生きづらさからの回復も早かったでしょう。
なるべく早く気づくこと。
それも、問題解決への近道ですよ。
自分で自分を育てなおす
機能不全家族の中で育つ過程で受けた心の傷や幼いあなたを、大人になったあなたが育て直すことも、機能不全家族から回復するために大切です。
そのためには、心の中にいる小さな私（インナーチャイルド）と会話をしながら、傷ついた心を癒すことが必要になります。
親の教育方針に縛られずに、大人のあなたがやりたいことや正しいと思うことに素直になることがポイントです。
インナーチャイルドについては、こちらの記事でお伝えしています。
また、こちらの記事ではインナーチャイルドを癒して、アダルトチルドレンから回復する方法をご紹介しています。
上の記事と合わせてチェックしてみてくださいね。
アダルトチルドレンを回復してありのままに生きるためのプロセス
信頼できる大人に話をする
未成年や経済的に余裕がない人は、機能不全の家族から離れることは難しいですよね。
家から出ることを許さない家族もいます。
そのような環境にいる場合は、家族以外の信頼できる大人に話を聞いてもらうことが大切です。
学校の先生や友達のお母さん、カウンセラーなど、安心して話せる人を見つけて守ってもらってください。
私も今後は、自助グループや個別カウンセリングもやっていけたらと思っているので、皆さまのお力になれたら嬉しいです。
機能不全家族の連鎖を止めて
今回は、機能不全家族の実態から回復方法までをお伝えしました。
全体の８割にいるといわれている機能不全家族。
世代間連鎖を止めて機能不全家族から回復することで、生きにくい日々から抜け出すことができます。
機能不全家族が８割もいるということは、どの家族もなんらかの問題や生きづらさを抱えているということです。
もっと友達や周りの人と両親の不満や家族の問題を話せたら、心が軽くなる人も増えると私は考えています。
だからこそ、胸の内にある悩みやモヤモヤを気軽に吐き出せる存在になれたらと強く思います。
サイトを読んでいて質問などがあれば、お気軽にお問い合わせやコメントをくださいね。
私も心理カウンセラーとしてまだまだ新米です。
皆さんと成長していけたらと思っていますので、どんなことでもお話しいただければ嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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