こんにちは。あづみです。
このページをご覧いただきありがとうございます。
前回のこちらの記事でコミュニケーションの克服の秘訣を、お伝えしました。
コミュニケーションを取るのが苦手な人が克服する為の秘訣とは!?
そして最後に少しだけ、コミュニケーションが上手くいかない原因の一つにアダルトチルドレンの可能性もあるということをお話させていただきました。
今回はコミュニケーションが下手になってしまうことの背景について、もう少し深くお話したいと思います。
人間関係が上手くいってないのはアダルトチルドレンの可能性
まずアダルトチルドレンの方は最初の基礎となる、親とのコミュニケーションが圧倒的に不足しています。
その基礎が不足していたことで、コミュニケーションを学んだりする機会や経験が少ないまま社会に出て、他人とのコミュニケーションや人間関係に悩んでいる可能性があるということです。
その基礎が不足する主な原因として下記のような例があります。
・親と過ごす時間が極端に少なかった。
・親が自分の感情に関心を持ってくれない。
・自分の存在を認めてもらえない。
・物理的に離れている時間が多かった。
産まれてから幼少期に親との間で満たされなかったり、傷ついたりした体験がのちに大人になってから、人間関係に大きな影響を与えてしまっているのです。
アダルトチルドレンにはその視点から、愛着障害というものがあります。
愛着障害と聞くと子どもにみられるものだと思うかもしれませんが、実は気が付いていないだけで上記のように大人の方にも多くみられるものなのです。
アダルトチルドレンの背景にある大人の愛着障害
アダルトチルドレンは機能不全家族の中で育ったことにより、健全な愛着関係がないままで大人になってからもコミュニケーションに影響が出てしまっている状態なのです。
ちなみに機能不全家族についてはこちらの記事で詳しくお話しているので、合わせてお読みください。
愛着ってどんなもの?
愛着とは、養育者と子どもの間に生まれる情緒的な絆を表します。
例えば、産まれてすぐの新生児の時から親に「お腹が空いたよ。」「おしめを替えて欲しいよ。」「ここが痛い。」等、泣いたり、微笑んだりして様々なサインを出していますね。
それに対して親が反応して答えてあげる、つまりお世話をしてあげる過程で作られていく絆のことを、愛着関係というのです。
子どもからのサインに親が反応をして助けてあげることで、子どもが危機的な状況などがあった時に「ここは安心や安全を感じれる場所なんだ。」と認識できるようになることが健全な愛着関係となるのです。
愛着関係が形成される期間
この愛着関係が形成されるのは、生後半年から1歳半で2、3歳頃にピークを迎えると言われています。
生まれた瞬間からはまだ特定の人の見分けは尽きませんが、泣いたり笑ったり、声を出して自分の存在を発信します。
そして生後半年ほど経つと、特定の人を判断し愛着行動を示します。
これは親に向けてのみではなく、一緒に暮らす家族や兄弟、親戚などにも示すようになります。
乳児のした反応に対して周囲の人が興味を示したり、反応してあげることで自己を確立する土台が出来上がっていくのです。
生後半年から1歳半くらいまでがもっとも活発に愛着反応を示す時期で、自分から特定の愛着対象者に接触しようとします。
親など愛着対象者と離れることを嫌がり、不安を示したり、再会することで落ち着きを取り戻します。
自分で動けるようになると親(愛着対象)を安心して戻れる場所、つまり安全基地とし周囲の場所などを探索するようになります。
それと同時に他者への共感ができるようになったり、知らない人を見ると不安になったりします。
これは2,3歳まで続きますが、ここまでの時期で親と下記のようなことがあると心に大きな傷を負ってしまい健全な愛着関係が育たなくなる原因になります。
- 長期にわたっての離別や転居
- 暴力的、身体的な虐待
- ネグレクト
- 子どもを人格否定する親の態度
- 夫婦間での不和
- 子どもへの過剰な干渉
3歳以降は、自分以外の人も意思があり行動していることが理解できるようになるので、常に親が付いていなくても自分で心の安定を保とうとする時期に突入します。
大人になるにつれて変化していく愛着対象
愛着の対象は、幼少の頃は親など自分の養育者に向けられていますが、成長するにつれてこの対象は変わります。
親→友人→恋人→配偶者などですね。
しかし健全な愛着関係を学ぶことなく育ってきたアダルトチルドレンの人は、コミュニケーションの基盤が壊れてしまっている状態なので上手く人と関係を築くことが出来ません。
常に不安にかられていたり、安全基地となる相談相手などがおらず、判断を誤り人に騙されやすかったりしてしまいます。
その出来事で、さらに傷つき落ち込んでしまいコミュニケーションに対して自信を失くすという悪循環になってしまうのです。
では次の項目で、自分がどんな愛着傾向があるのか見てみましょう。
それを知ることで、自分の傾向を知り理解を深めていきましょう。
愛着障害には4つのスタイルがある
愛着のスタイルは主に4種類あります。
- 愛着のスタイル
- 回避型(愛着軽視型)
- 不安型(とらわれ型)
- 混乱型(未解決型)
- 安定型(自律型)
この最後の安定型(自律型)は、愛着関係の理想とするスタイルです。
4つの基本的な特徴、人と関わる際はどのような対応をするのか、そしてそのようになってしまっている原因背景を上げてみました。
ちなみに複数の原因があり型が重なっていることもあるので、自分の経験と照らし合わせながら見てみてください。
私自身も「どうしてあの時こんな行動や、発言をしてしまったのだろう。」と自分を責めていたことがありましたが、この愛着スタイルを知ってその根本的な原因が分かったことで気持ちが楽になったんです。
なので皆さんにも、どのようなスタイルがあるのか、自分の性格だと思い込んでいた原因に気が付けるきっかけになると幸いです。
回避型(愛着軽視型)
この回避型(愛着軽視型)は、主に自分を追い込んでしまって気持ちがつぶれてしまう人や、何故か無意識に人と一線を置いてしまうと悩んでいる方にはこの傾向があるかもしれません。
私も自分の本当の気持ちを人に、その場で話したり伝えたりすることが出来ずに自分の内側のサインを抑え込んでどんどん溜めていました。
そして最後は無性に悲しい気持ちになって涙が出てきたり、逆に激しい怒りが出てくるといった経験があります。
そんな経験から、人と親密になるのが怖くなってしまい打ち解けるまで時間がかかってしまったり歯がゆい思いもしてきました。
以下の傾向を読んで、行き場のない悲しみや怒りの原因を探ってみましょう。
特徴
産まれたときから親、養育者との関りがあまりなく自身も親を安全基地とみなしていないので、親が自分から物理的に離れても嫌がったり不安を示さないことが多いです。
これは大人になってからも続き人と親密な関係になることや、感情の共有をして親しくなることを避ける等、人と距離を置きたがります。
そして自分の感情に気が付かないふりをすることで、自身が傷つくのを回避しているのです。
何に対しても熱がなくさっぱりしているので周囲からはクールに見えたり、面倒事は避けたい人に見えると思いますが、実は「人に迷惑をかけてはいけない。」と自己責任感が強く背負い込んでしまう人が多いのです。
頼れる安全基地がないので、いつも自分に自信がなくさらにそれを隠そうとしてまた回避してしまいます。
対人関係
・周囲と仲間になる価値や意味が見いだせないので、仲間を作ることを好まない。
・人との話し合いや対立を避け、自身が葛藤する状況から離れようとする。
・自分の心の内を話したり、自分の考えを相手に表現するのが苦手。
・冷静にしているが自分の中にため込み過ぎてストレスが大きくなると、攻撃的な言動を示す。
原因
親の養育が愛情に乏しく欠けていたり、あなた自身を過剰にコントロールや支配していた場合になりやすいです。
さらに父親があまり養育にかかわらない家庭だったり、関与するのを避けていた場合もこの傾向が強く出ます。
身体的な虐待を受けていたり、児童施設などで一貫性のない、特定の愛着対象が持てない環境で育てられた場合も他者との関りを回避しようとします。
大人になってからも、子どもの時に褒められた記憶がない人が多く、自分の過去を否定したり排除するので思い出が具体的に話せなかったりします。
そして過去の記憶を排除したことで愛着には価値がないと思ってしまったり、自身が親にかまわれていなかったので、自分が家庭を持っても重要視しない傾向を持つようになります。
不安型(とらわれ型)
この不安型(とらわれ型)は、何をするにも自信が持てず不安な人や、失敗をすることで相手に見放されてしまうと不安になっている人が当てはまるかもしれません。
周囲の評価によって自分の価値を決めてしまうことで、相手の反応によっては自分を必要以上に責めてしまい更に自信を失くすという悪循環になってしまうんですよね。
私も相手の反応がイマイチだった時に、どんなに自分が頑張っていたとしても「あの人が褒めてくれなかったから、私はダメなんだ。」と自分を認めてあげたり褒めてあげることを忘れてしまっていました。
だから人に評価されるまで頑張りすぎてしまうんですよね。
その時は、自分を評価してくれる人がそばにいないと、自分の存在が無くなってしまうようで怖かったんです。
特徴
主にあらゆる場面で強い不安を感じていることが多く、中でも「人に見捨てられるのが怖い。」という不安が大きいです。
親がそばに居ても、不安が強い状態なので親から離れることを拒み探索行動をあまりしません。
常に相手の機嫌をうかがうなど気を使っており、本当は嫌なのに相手の要求を断れないことがあります。
自己評価がかなり低いので、相手が少しでも自分に対して拒絶的な反応をとると激しい不安に襲われ頭から離れなくなってしまいます。
その為、他人は自分を傷つけてくる存在だと被害意識が強くなってしまい、自分をわかってくれる身近な人に依存し自分の存在を保証してもらうことで自分を保とうとします。
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対人関係
・人への愛着を求める行動と、拒絶する行動が両極端に出てしまう。
・人に依存する傾向が強く、すぐに恋愛関係に発展させることも多い。
・相手との関係を客観的にとらえることが出来ず、相手の感情を読み間違えたり勘違いして、落ち込んだり絶望したりする。
・人と適度な距離を保てている時は、気遣いの出来る優しい人に見られる。
・親密な関係になると相手に依存し過ぎてしまい、独占欲が強くなりもたれかかりすぎてしまう。
・相手に過度に愛着の期待をかけてしまい、それが叶わないと不満が強くなり拒絶してしまう。
・恋人に愛されているかを重要視しており、疑心暗鬼になったり嫉妬すると相手に過剰確認行動を取る。
・客観的に見ると「重い」と思われやすく、恋人に対して相手が「~してくれない。」と不満やストレスを激しくぶつける。
・否定的な感情や思い出が忘れられず、相手の落ち度を繰り返し責めてしまったりして疎遠になるきっかけを作ってしまう。
・相手を攻撃的な態度で否定した後、自己嫌悪になり自分を激しく責め心を病んでしまう。
原因
親が子どもに接する態度が、安定しておらずよくかまってあげる時もあれば、急に無関心な態度で子どもからの愛着を拒否したりすることが原因となります。
あるいは、親の感情自体が情緒不安定だったり、神経質になっていた場合や、親の身体が病弱で常に不安な環境に置かれていた場合にもその子どもの不安が強くなります。
このため愛情は親から無条件に与えてもらえると思うことができなくなり、愛情が欲しいのにそれを求めることで否定されるかもしれないと不安や拒絶にかられてしまいます。
成人しても、子ども時代の愛着関係にとらわれ親との関係を話したがらなくなります。
親との関係や、子ども時代のことを聞かれることを拒み、周囲に追及されると激しい怒りや、否定的な感情におちいってしまいます。
混乱型(未解決型)
この混乱型(未解決型)の方は、急に自分がどうしたいのかわからなくなってしまったりする方や、気分の上り下がりが激しくなってしまう方にこの傾向が当てはまるかもしれません。
誰かに頼りたい気持ちがあるのに、親密になるほど自分の気持ちを上手く伝えられないことにいきどおりを感じ、結果相手との距離感が分からなくなって混乱してしまうんです。
急に距離感詰めたかと思えば、急に離れる、そして寂しくなりまた距離を詰めるなど相手と接する温度が安定しないんですよね。
相手から見ると、「何故か嫌われてしまった。」「何故か好かれている。」と困惑するかもしれませんね。
特徴
回避型と不安型が混ざったもので、かなり不安定な状態におちいりやすく、親とのトラブルや関係に傷ついており心の傷が癒えないままでいるため混乱しやすいです。
一人でいることに不安を感じており、相手と仲良くしたり、頼りたいという気持ちを持っているのに関係が親密になるほどそれをストレスに感じてしまいます。
自分からは相手に心を開けないが、人にもたれかかり依存したいという気持ちが強くあります。
大人になってからも安定したかと思えば、愛着対象の人と離れたり、自分が孤独状態になるとまた混乱状態に戻ってしまうことがあります。
対人関係
・不安型とは真逆で、自己開示できず人に甘えることは苦手とする。
・孤独状態に弱いので回避型のように人を避け距離を取ることも苦手。
・相手の些細な行動で「自分は大切にされていない。」と受け取り信用できなくなってしまうので親密な関係を上手く築けない。
原因
親が情緒不安定だったり、虐待をしていたりと外傷経験がある場合情などになりやすいとされています。
親自身が混乱しており、非常に理不尽に子どもに接する環境だったり、過剰に支配的な環境に置かれていた場合、それにともない子どもも混乱した状態になってしまうのです。
大人になってからも上記のような心の傷をぬぐうことが出来ず、潜在意識に恐怖心が残っています。
子ども時代の話がまとまっておらず、よくわからないことを話したり、子ども時代の質問にたいしてもずれた回答をしてしまうことがあります。
安定型(自律型)
この安定型(自律型)の方は常に安定した感情を保てている方や、自分の気持ちを言葉にするのが上手く自信に満ちている方が多いかもしれません。
この安定型の人の存在は全体の中でも、10パーセントから20パーセントに満たないと言われております。
私が学生の時や職場で出会った方で言うと、常にみんなの先頭に立ててフォローが上手いムードメーカーのような存在の方が多かったです。
特徴
親との愛着関係が安定しており、親を安全基地と認識しているのでそれを目標に探索行動が出来ます。
親が離れると不安になり抵抗を示しますが、再会することで気持ちを安定させることが出来ています。
対人関係
・相手との絆が安定しているので「自分は愛される存在」と信じており、信頼している。
・人の反応は肯定的にとらえているので、偏った見方をせず相談したり、人に助けて欲しいことを伝えることが出来る。
・相手の反応に自分の感情が左右されることも少ない。
・自分の拒否(意見)を相手に伝えることができ話し合うことで解決に導こうとする過剰に人に合わせすぎることがない。
・相手へ配慮しながら客観的に自分の気持ちを話すことが出来る。
・愛着対象者と離れても、悲しい気持ちや辛い否定的な感情を一時的に受け止め、必要以上に不安にならない。
原因
愛着の形成期間に親(愛着対象者)との絆が充分に良好な関係であったことです。
過剰に過保護になりすぎたり、支配せず、親が不安定な状態があった場合も巻き込まれにくい環境に置かれ安定していました。
大人になってからも、愛着が安定していることで自分の考えを持ちながら、しっかりと社会で人間関係を築けます。
生きづらいのはあなたのせいではない
あなたはコミュニケーションが上手く取れないのは、自分の気質の問題だととらえて自分のせいにしてしまうことがありますか?
もしあなたが自分自身を責め続けているとしたら、それはあなたのせいではありません。
実際、私も人間関係がいつになっても、どこに行っても上手くいかないと思っていた時期は自分の性格が悪いせいだとひどく責めていた時期があります。
「もうこれは生まれつきだから、変えられないんだ。」
「だったら、こんな自分は消えてしまえばいいのに。」
と本気で思っていたんです。
しかし、この愛着障害について学んでいるうちにわかったことがあります。
実は産まれたときの気質(大人しい子、騒がしい子、好奇心が強い子等)は、あまり関係ないとされており遺伝などで影響しても2割ほどだと言われています。
それよりもあなたの育った環境の方が、後のあなたのコミュニケーションに大きく影響しているのです。
産まれてから幼少期に健全な愛着関係が作られるかどうかで、子どもの時から自己肯定感が決まっていきます。
「あなたはすごい!」「よくできたね!」「可愛いね。」「カッコいいね。」と親によく褒められていたり、良いところを伸ばしてもらっていた子どもは自己肯定感が高くなり自分を価値ある存在だと思い込みます。
逆に、「どうして出来ないの?」「あなたは○○ちゃんに負けてるよ。」「そんなこともわからないの。」「もう知らないよ。」等と責められたり、比べられてあまり褒めてもらった記憶が少ない子どもは自分には価値がないと思い込み自己肯定感が低くなるのです。
そう、実は両方とも思い込みなのです。
幼少期にかけられていた言葉に、自分の潜在意識が左右されているだけなのです。
だからこそもう自分を責めるのは終わりにしませんか?
コミュニケーション下手の原因はアダルトチルドレンと気付けた先へ
今回は愛着障害がどんなものかお伝えしました。
思い込みだと気づけたところで、自分の意識を変えるのはなかなか難しいかと思います。
次回は上記の愛着スタイルの中にも出てきた「見捨てられ不安」「過剰確認行動」「相手との距離を見間違う」などを含めた記事。
愛着障害の方がやってしまいがちなことを数記事に分けてもっと深くお話していきたいと思います。
そして少しずつ自分の自己肯定感をリフレーミングしていけるよう、解決していくお力になれたら幸いです。
次回はすべてを自分のせいにしてしまうことについて、詳しくお話します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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