こんにちは。あづみです。
いつもこのページをご覧いただきありがとうございます。
これまでうつ病の特徴や関わり方、治療についてお話してきました。
うつ病のリハビリについては以前、うつ病の人への接し方とは?大切な人のためにあなたができる事でも触れましたね。
うつ病が改善してくると気持ちが前向きになり、意欲が湧いてきます。
同時に、「早く社会復帰しなければ」「早く日常生活に戻らなければ」と焦る気持ちも出てきます。
真面目で頑張り屋さんなアダルトチルドレンの方ほど「焦り」は強いかもしれません。
しかし、うつ病治療に焦りは禁物です。
でも短期間でうつ病を確実に治すために「リハビリ」は非常に重要です。
今回は、うつ病が改善してきた頃に必要となる「リハビリ」についてお話したいと思います。
うつ病でリハビリが必要な理由
うつ病でリハビリが必要な理由、それは「心身にダメージが残っている状態」だからです。
うつ病による「心」には大きなダメージが残っています。
心のダメージは目には見えません。
そのため周囲からは気づかれにくく、自分でも見落としてしまっている可能性があります。
心にダメージを抱えているのに、それを意識せず行動してしまうとどうなるでしょうか?
- 心身共に疲労を感じやすくなり、気持ちが落ち込みやすくなる。
- 感じにくくなっていたはずの「辛い症状に悩まされる時間」が長くなる可能性が高い。
せっかく回復してきたのに、無理をしてまた辛くなるなんてもったいないですよね。
私はうつ病が回復してきた時期こそ慎重に行動するべきだと考えています。
そして慎重に行動すべき時期だからこそ、「リハビリ」が重要だとも考えているのです。
リハビリは心にダメージをもった状態でも、日常生活を過ごせるよう心身を慣らす目的で行います。
うつ病の急性期は身体を動かすことも少なくなるため、体力が落ちてしまいます。
また、本来できるはずの事ができなくなるため、自信もなくなっている状態です。
体力も自信もない状況で日常生活に戻るなんてイメージができないですよね。
リハビリで少しずつ身体と心を慣らし、本来の日常を意識することが早期回復への近道です。
因みに、リハビリと言うと「医療機関」で行うものと考えてはいませんか?
実は、意識すれば「日常の何気ない思考や行動」もリハビリになるんです。
むしろ、うつ病のリハビリ期は、この「日常の何気ない思考や行動」が重要だったりします。
リハビリを意識する時期の目安
どのような状態になっていれば、リハビリを意識する時期だと言えるのか気になりますよね。
うつ病の症状が安定し、意欲が持てるようになってきた時期がリハビリ開始の目安となります。
一般的に「回復期」と呼ばれる時期です。
分かりやすくチェックリストにまとめましたので、確認してみてください。
□体調不良、気分の落ち込みを感じる頻度が減った
□体調不良、気分の落ち込みを感じても自らの判断で休むことができる
□毎朝決まった時間に起床できる
□朝・昼・夕の食事が規則正しく食べられる
□趣味を楽しむ事ができる
□ニュースや新聞の内容が理解できる
□人ごみの中にいても苦痛を感じない
□人と会う、話すことを苦痛に感じない
このリストに当てはまっていればリハビリを開始する時期に該当します。
回復期は症状が落ち着き、気持ちにも余裕が出て生活リズムを整えたり、趣味を楽しんだりできるようになります。
ただし、苦痛を感じにくくなったとはいえまだ治療は必要な状態です。
自己判断せず、必ず主治医に相談し、アドバイスをもらいながら進めていくようにしてください。
うつ病のリハビリ方法
うつ病の具体的なリハビリ方法を説明していきますね。
ここでは日常で取り組めるリハビリ方法を紹介します。
家事の段取りを「考える」
うつ病の急性期でも、調子の良い時に簡単な家事を行っていた方も多いのではないでしょうか。
自分のペースで取り組みやすく、一つでもできれば自信になりますからね。
生活の刺激になり、達成感も感じられるのでうつ病のリハビリとしても効果があるんです。
回復期に入ってきたら、もう一歩レベルを上げて「段取り」を考えた家事に取り組んでみましょう。
「段取り」と言っても難しいことではありません。
- 洗濯機を回している間に食器洗いをする
- 洗濯物を干したら掃除機をかける
- 天気が良いから布団を干してシーツも洗う
など、自分で行う家事の配分や内容を考えれば良いのです。
「段取りを考えたからにはすべて実行しなければ!!」
アダルトチルドレンの方はこう考えてしまいがちですよね。
段取りは考えられたらまずはOK。
実行できなくても良いんです。
大事なのは「考える」事ですからね。
私たちは日常生活の中で「これが終わったらこれをしよう」とか、「何時から予定があるからそれまでにあれをしておこう」など段取りを考えて行動しています。
イレギュラーなことや行き当たりばったりになることもありますが、そういうときも変更した段取りをもとに行動しているのです。
普段は無意識に行っていることが多いため、ピンとこないかもしれませんね。
しかし、家庭での行動や会社での行動を振り返ってみてください。
行き当たりばったりだけという事は無いと思います。
事前に「どう動いたら上手くいくか」を考えてから行動することが多い、と実感できるのではないでしょうか。
でもうつ病になると、気分の落ち込みから今までできていた事も難しくなります。
思考力も低下してしまうため、段取りも考えにくくなります。
段取りを考えることは生きていく上でとても重要です。
気持ちが前向きになりやすい回復期に入ったら、この段取りを考えることから始めてみてください。
この時「これをしたらこれをする」「これをしている間にこれをする」というように、行うことは1回に2つまでと考えることがポイントです。
そしてできそうであればまずは1つ、取り組んでみましょう。
段取りを組んだ通りにできれば自信になります。
もしできなくても、「こういう場合はこうしよう」と新たなパターンを考えるきっかけになります。
思考が働くようになると、行動もしやすくなっていきます。
まずは身近な家事で「段取り」を考えて思考を働かせる練習をしてみてくださいね。
外に出る
うつ病の人への接し方とは?大切な人のためにあなたができる事でも書きましたが、うつ病には「太陽の光」を浴びる事が有効です。
最初は自宅内での日光浴から始めて、短時間の散歩、近所のコンビニやスーパーへの買い物と少しずつ行動範囲を広げていきましょう。
慣れてきたら外でお茶をしたり、外食をして外にいる時間を長くすることも意識してみてください。
外に出て行動することで、体力が戻ります。
社会とのつながりも意識しやすくなります。
良い気分転換にもなるので、短時間でも外に出てみることをおすすめします。
ただし、慣れるまでは誰かと一緒に外出するようにしましょう。
外に出ているときに、辛い症状が出てくる可能性があります。
疲れも感じやすくなっているため、フォローしてくれる人と行動するようにしてくださいね。
他人がいる環境で過ごす
日常生活の中で、会社や地域の集まりなど「集団で過ごす」ことも出てきます。
健康な状態でも集団で過ごすのはなかなか疲れますよね。
私も仕事の会議や子どもの学校の集まりなどが時々ありますが、終わった後は心も身体もクタクタです…。
うつ病の場合、疲労がきっかけで気分の落ち込みが悪化する可能性もあります。
そのため、人と会う・共に過ごすことに慣れておくことも大事です。
まずは家族やサポートしてくれる人「以外」の人と話す機会を作りましょう。
「話す」といってもがっつり話をする必要はありません。
ご近所さんに挨拶をする、お店の店員さんと話をするなど、一言二言程度の会話からで大丈夫です。
そして、少しずつ色々な人と話をする機会を増やしていきましょう。
慣れてきたら映画を見に行ったり、電車やバスに乗って出かけたりしてみてください。
会話をしなくても他人と過ごす時間を作ることで、心と身体が環境に慣れていきます。
ただし、「人はそれぞれ考え方が違う」という事をしっかり覚えておいてください。
相手にそのつもりがなくても、相手の発した言葉や態度であなたが傷つく可能性があります。
気分が落ち込みやすくなる危険も高いです。
できれば、あなたの状況を知っている人・理解してくれている人と話すことから始めてください。
人と話をすること、集団の中で過ごせることは生きていく上で必要な事です。
しかしうつ病の場合、相手の言葉や態度を必要以上にネガティブに捉えてしまいます。
これはあなたの「思考の癖」が大きく影響しています。
思考の癖の気づき、改善していくには「認知行動療法」が有効です。
認知行動療法についてはこちらで詳しく説明しているのでぜひご覧ください。
うつ病治療「認知行動療法」はアダルトチルドレンの治療にもなる!
また、人と会うときは慎重に行動してください。
気持ちが不安定な間は、家族やサポートしてくれる人にも同席してもらうようにしましょう。
うつ病のリハビリ!ポイントは「焦らず、ゆっくり」
うつ病はその辛さが目には見えにくい病気です。
そのため、周囲の目を気にして無理をしてしまうと回復に時間がかかってしまいます。
回復期に入り症状が落ち着いてくると気持ちが前向きになるため、自分でも気がつかないうちに無理をしてしまう可能性もあります。
うつ病のリハビリのポイントは「焦らず、ゆっくり」です。
調子が良くても「もうちょっとできそうだな」というところで止めておく。
調子が悪い日は何もせずのんびり過ごす。
そうやって自分の調子に合わせながら少しずつ進んでいくことが大切です。
なかなか前に進まなくてじれったいと思うかもしれませんね。
しかし、この少しずつゆっくり進んでいくことがうつ病回復の一番の近道なんです。
うつ病の辛い症状は回復期になると出現頻度は減ってきますが、なかなか無くなりません。
また、回復期であっても急性期並みの辛い症状を感じることもあります。
次回は、この繰り返すうつの辛い症状との向き合い方についてお話していきますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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